毎日暑いですね…
2018年7月23日は、二十四節気で最も暑い頃とされている『大暑(たいしょ)』です。
たまたま今年はすでに梅雨も明けて酷暑の毎日なので大暑と言われても違和感ありませんが、
次の二十四節気は、2018年8月7日の『立秋(りっしゅう)』です。
え、まだ夏真っ盛りの時期に秋???
なんだか体感季節と合わないですね。
さて、なぜでしょうか。
目次
二十四節気とは?
二十四節気は、『にじゅうしせっき』と読みます。
二十四節気を知るにはまず、旧暦について知っておく必要があります。
旧暦についてはこちらに分かりやすく説明してますので、ぜひご参照ください。
ここから先は、旧暦についてご存知であるという前提で進めます。
二十四節気は、中国の戦国時代の頃に考案された、太陰暦による季節のズレを正し、季節を春夏秋冬の4等区分にする区分手法の一つです。
太陰暦だけだと、暦が太陽の運行(季節の変化)とずれてしまい、農作業の指標として使えなかったことから、太陽の運行に基づく暦を新たに作成し、導入する必要があったのです。
旧暦は、単なる太陰暦ではなく、太陰太陽暦とすることで季節と暦のずれをひと月程度に抑えているのですが、それでも、閏月が置かれる直前と直後で、丸々ひと月暦がずれてしまいます。
春夏秋冬の四季がそれぞれ3ヶ月ずつなのに、それがひと月もずれれば、農作業などで大きな支障が出てしまいますね。
暦は、祭事や農作業などの目安として欠かせないものです。
そこで、季節の動きを示す太陽が移動する天球上の道である黄道(こうどう≒1年間)を、二十四等分したものが二十四節気です。
1年を12の「中気」(※1)と12の「節気」に分類し、それらに季節を表す名前がつけられています。
なお、日本では江戸時代の頃から採用されたましたが、もともと二十四節気は中国の気候を元に名づけられたものなので、日本の気候とは合わない名称や時期もあります。
そのため、それを補足するために二十四節気のほかに
土用、
八十八夜、
入梅、
半夏生、
二百十日などの「雑節」と呼ばれる季節の区分けを取りいれたのが、日本の旧暦となっています。
雑節が考え出された背景には、農家が季節の移り変わりを正確に理解できれば、農作物に多大な損害を出さずにすむという、自然現象と農業の深い関係がありました。
例えば「もうすぐ八十八夜だから、霜が降りてくる前に対策をしよう」というわけですね
二十四節気は、黄道上を24等分しているので、毎年同じ時期に同じ節気が巡ってきます。
節気の間隔が一定で半月ごとの季節変化に対応できるので、天候に左右される農業の目安として大変便利なものでした。
季節を知る拠りどころでもあったため天候や生き物の様子を表す名前がつけられ、今でも年中行事や時候の挨拶など、様々な場面で使われています。
二十四節気とは、月ベースの暦だと、閏月を入れて一年の長さを調整しても実際の季節(太陽の動き)が暦とずれてしまうので、この季節のズレを補うために導入された暦なのですね
※1 中気… 冬至から次の冬至までを12等分した各区分点。二十四節気の偶数番目のもので、冬至・大寒・雨水・春分・穀雨・小満・夏至・大暑・処暑・秋分・霜降・小雪がこれにあたる。
二十四節気の基軸となる二至二分(にしにぶん)とは?
大昔の人は、太陽の動きをよく観察して、
一年でもっとも昼が短く、夜が長くなる日を発見しました。
それは冬至の日です。
また一年でもっとも昼が長く、夜が短い日は、夏至の日です。
そして昼と夜の長さがほぼ同じになる日が、春分と秋分。
冬至と夏至、春分、秋分を合わせて、二至二分(にしにぶん)といいます。
二十四節気では、この二至二分が基軸となります。
黄道を夏至と冬至の「二至」で二等分し、それをさらに、春分と秋分の「二分」で四等分します。
それぞれの中間に立春・立夏・立秋・立冬の「四立」を入れて「八節」とします。
この一節は四十五日で、これを十五日ずつに三等分し、「二十四節気」としました。
二十四節気は春分の日から1年がスタートします。
ここからさらに約5日ずつの3つに分けたものを七十二候と言い、気象、動物、植物の変化を知らせるような短文になっています。
夏至…一年でもっとも昼が長く、夜が短い日 冬至…一年でもっとも昼が短く、夜が長くなる日 春分…昼と夜の長さがほぼ同じになる日 秋分…昼と夜の長さがほぼ同じになる日
二至二分とは?
二十四節気の一年は、立春からスタートし、二至二分が基軸となるのですね
二十四節気の一覧
【うすい】 2月19日頃、又はこの日から啓蟄までの期間。 空から降るものが雪から雨に変わり、雪が溶け始めるころ。 農耕の準備を始める目安とされてきた。
【けいちつ】 3月6日頃、又はこの日から春分までの期間。 大地が暖まり冬眠をしていた虫が穴から出てくるころ。
【しゅんぶん】 3月21日頃、又はこの日から清明までの期間。 春の中間の日。 日本では国民の祝日となる。 この日を挟んで前後7日間が春の彼岸。 天文学では太陽の視黄経が0度となった瞬間を春分と定義している。
【せいめい】 4月5日頃、又はこの日から穀雨までの期間。 万物がすがすがしく明るく美しいころ。
【こくう】 4月20日頃、又はこの日から立夏までの期間。 田畑の準備が整い、それに合わせて春の雨の降るころ。 穀雨とは穀物の成長を助ける雨のこと。 この頃の終わり頃に八十八夜がある。
【りっか】 5月6日頃、又はこの日から小満までの期間。 夏の気配が感じられるころ。 この日から立秋の前日までが夏となり、春分と夏至の中間にあたる。
【しょうまん】 5月21日頃、又はこの日から芒種までの期間。 万物が次第に成長して、一定の大きさに達して来るころ。
【ぼうしゅ】 6月6日頃、又はこの日から夏至までの期間。 芒を持った植物の種をまくころ。 ※芒とは、イネ科の植物の小穂を構成する鱗片(穎)の先端にある棘状の突起のこと。
【げし】 6月21日頃、又はこの日から小暑までの期間。 夏の中間の日。 太陽が北回帰線上にあり、北半球では昼が最も長く夜が最も短い。
【しょうしょ】 7月7日頃、又はこの日から大暑までの期間。 梅雨明けが近づき、暑さが本格的になるころ。 小暑又は大暑から立秋までを暑中と呼び、暑中見舞いはこの期間内に送る。 小暑の終り頃に夏の土用に入る。
【たいしょ】 7月23日頃、又はこの日から立秋までの期間。 快晴が続き気温が上がり続けるころ。 小暑又は大暑から立秋までを暑中と呼び、暑中見舞いはこの期間内に送る。 大暑の数日前から夏の土用に入り、大暑の間中続く。
【りっしゅう】 8月7日頃、又はこの日から処暑までの期間。 初めて秋の気配が表われてくるころ。 この日から暑中見舞いではなく残暑見舞いを出すこととなる。 この日になっても梅雨があけない場合は梅雨明けの発表がなされない。
【しょしょ】 8月23日頃、又はこの日から白露までの期間。 暑さが峠を越えて後退し始めるころ。
【はくろ】 9月8日頃、又はこの日から秋分までの期間。 大気が冷えて来て、露ができはじめるころ。
【しゅうぶん】 9月23日頃、又はこの日から寒露までの期間。 秋の中間の日。日本では国民の祝日となる。 この日を挟んで前後7日間が秋の彼岸。 天文学では太陽の視黄経が180度となった瞬間を秋分と定義している。
【かんろ】 10月8日頃、又はこの日から霜降までの期間。 露が冷気によって凍りそうになるころ。
【そうこう】 10月23日頃、又はこの日から立冬までの期間。 露が冷気によって霜となって降り始めるころ。 この日から立冬までの間に吹く寒い北風を木枯らしと呼ぶ。
【りっとう】 11月7日頃、又はこの日から小雪までの期間。 初めて冬の気配が現われてくるころ。
【しょうせつ】 11月22日頃、又はこの日から大雪までの期間。 僅かながら雪が降り始めるころ。
【たいせつ】 12月7日頃、又はこの日から冬至までの期間。 雪が激しく降り始めるころ。
【とうじ】 12月22日頃、又はこの日から小寒までの期間。 冬の中間の日。 日本ではこの日に柚子湯に入り小豆粥や南瓜を食べると風邪をひかないと言われている。
【しょうかん】 1月5日頃、又はこの日から大寒までの期間。 寒さが最も厳しくなる前のころ。 この日を寒(かん)の入り、この日から節分までを「寒」と呼ぶ。 この日から寒中見舞いを出し始める。
【だいかん】 1月20日頃、又はこの日から立春までの期間。 寒さが最も厳しくなるころ。 寒の中間ほどで、一年の内最も寒い時期。
まとめ
二十四節気とは、暦と季節のズレを解消するために作成・導入された、黄道を24等分してそれぞれに季節に合った名称を付けた季節の区分のことですね。
中国の気候をもとに名付けられたものなので、日本の季節感とは多少のズレがあり、それを補うために「雑節」を取り入れたのが日本独自の旧暦という事です。
さらに細かく分けた七十二候という暦も含めて、日本の自然豊かで美しい四季を堪能できる素敵な仕組みだなぁと思います。
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【りっしゅん】
2月4日頃、又はこの日から雨水までの期間。始めて春の気配が現れて来る。
この日から立夏の前日までが春で、冬至と春分の中間にあたる。
前日は節分。
この日から数えて88日目を八十八夜、210日目を二百十日(にひゃくとおか)、220日目を二百二十日(にひゃくはつか)と呼ぶ。
この日以降初めて吹く南よりの強風を春一番と呼ぶ。