毎年クリスマスの時期になると耳にするる『クリスマスキャロル』という言葉。
この言葉が歌詞に使われている有名なクリスマスソングもありますね。
はて、クリスマスキャロルって一体なんなんでしょうか。
キリスト教に関係する何かなの?
あなたは知ってますか?
目次
クリスマスキャロルは2つある
『クリスマスキャロル』は、【小説】と【歌】の2つがあります。
厳密にいうと、原作をもとにした映画や舞台、アニメなどがあるのですが、それらはすべて原作=小説を基にしているので、今回はそれらはカウントしません。
【小説】クリスマスキャロルとは?
クリスマスキャロルとは、1843年12月19日に発表された、英作家チャールズ・ディケンズ(Charles Dickens)による初の書き下ろし小説です。
現代は A Christmas Carol といいます。
小説クリスマスキャロルは、出版された当初から人気を博し、また高い評価を受けてきたディケンズの代表作の一つです。
強欲非道な守銭奴である主人公スクルージが一夜(12月24日⇒25日)にして善良で気前のよいジェントルマンに変貌を遂げるという寓話です。
注)寓話…教訓的な内容を、他の事柄にかこつけて表した例え話。例、イソップ物語。
タイムトラベルというSF要素もありつつ、読みやすい物語です。
いやぁ、やっぱり多くの人から嫌われるというのは、人生かけて大損なんですね…←いい事言ったつもり
小説クリスマスキャロルの簡単なあらすじ
小説『クリスマスキャロル』は、
✔第一節「マーレイの幽霊」、
✔第二節「第一のクリスマスの精霊」、
✔第三節「第二のクリスマスの精霊」、
✔第四節「最後のクリスマスの精霊」、
✔第五説「これでおしまい」で構成されます。
第一節、クリスマスイブの夜。
ロンドンで高利貸をしているスクルージのもとに元共同経営者だったマーレイの幽霊が現れます。
スクルージは、守銭奴で冷徹で独善的な人物なのでみんなから嫌われています。
マーレイの幽霊は、そんなスクルージの心を改めるように諭すとともに、三人の精霊(幽霊)がスクルージの前に出現すると告げます。
第二節から第四節までの精霊(幽霊)というのは、それぞれ順番に「過去」「現在」「未来」のクリスマスの精霊のこと。
まずは第一の精霊(幽霊)がスクルージを過去へと導きます。
そこでスクルージは、幼い頃の純粋な心を持った自分を見て、だんだんと失っていった感情を取り戻していきます。
第二の精霊(幽霊)は彼を現在へと導きます。
毎日仕事に追われ、笑うこともできなくなった彼自身が写し出されます。
その一方で、彼とは異なり、貧乏ながらも幸せに暮らす家族の暮らしを見て、幸せとは何か見直すようになります。
第3の精霊(幽霊)は彼を未来へと導きます。
人々は誰かの死について話し合っており、でもその者の死を嘆くわけではなく、当然の報いだとばかりに喜んでいる様子。
スクルージはその人物が自分だと知った時、自分の行いについて反省し、改心を決心するのです。
これら3つのタイムトラベルを通して、スクルージがお金ではない本当の幸せについて考えなおし、町で一番の人気者と言われるような「スクルージおじさん」になる…というストーリーです。
ものすご~く単純なことだけど、ものすご~く大切なことを教えてくれるお話ですね。
小説クリスマスキャロルの登場人物紹介
前章のあらすじ紹介では割愛しましたが、小説クリスマスキャロルには以下のような登場人物がいます。
・エベニーザ・スクルージ (Ebenezer Scrooge)
冷酷で非人間的な初老の守銭奴。
・ファン (Fan)
スクルージの妹であり、フレッドの母親でもある、若くして他界した女性。
・フレッド (Fred)
スクルージの甥で明るく善意にあふれた人物。
・ジェイコブ・マーレイの幽霊 (Ghost of Jacob Marley)
生前スクルージと共同で事務所を営んでいた人物で、あるクリスマス・イヴの夜、スクルージの眼前に出現して、生きる姿勢を改めるように諭す。
・過去のクリスマスの幽霊 (Ghost of Christmas Past)
スクルージに少年期から青年期に掛けての過去のクリスマスをめぐる場面を見せる幽霊。
・現在のクリスマスの幽霊 (Ghost of Christmas Present)
スクルージに孤独な彼のクリスマスとは対照的な現在のクリスマスの場面を見せる親切で寛大な霊。
・未来のクリスマスの幽霊 (Ghost of Christmas Yet To Come)
改心しなければ辿ることになる暗く悲惨な未来のクリスマスの場面をスクルージに見せる無言の厳かな幽霊。
・ベル (Belle)
スクルージの婚約者であった女性。
・ボブ・クラチット (Bob Cratchit)
スクルージの事務所で働いている小柄で家族思いの事務員。
・ティム・クラチット(タイニー・ティム)(Tim Cratchit; Tiny Tim)
下半身が不自由で松葉杖に頼るボブ・クラチットの末の息子。
【歌】クリスマスキャロルとは?
さて、小説のクリスマスキャロルについて簡単に紹介しました。
続いては歌のクリスマスキャロルについての説明です。
歌のクリスマスキャロルとは、キリスト教文化圏において、クリスマス・イヴの夜に人々が歌う「キャロル(歌)」で、「クリスマス聖歌」ともいうような意味です。
一般的にクリスマス・キャロルを指し、キリスト教の聖日や行事の際に唄われます。
キャロルには、イースター・キャロルやアドベント・キャロルなどもありますが、多くの人がキャロルに触れるのは、クリスマスの時期です。
キリスト教の救世主キリストの誕生を祝い、誕生にまつわる様々な場面や逸話を歌詞にした歌のこと。
キャロルは英語の呼び方で、フランスではノエルnoël、ドイツではクリスマスのリートWeihnachtslied、スペインではビリャンシーコvillancicoと呼ばれます。
キリスト教圏では、クリスマスの前の時期に、教会やコミュニティのイベントで人が集まると、クリスマス・キャロルを唄います。
こうしたクリスマス・イベントや、キャロルを歌うコンサートが多く開催されます。
クリスマスキャロル=クリスマス聖歌なんですね。
ちなみに聖歌と讃美歌って違うって知ってました?私はキリスト教には疎いので詳しくはありませんのでここでは説明はできませんが、違うと知って驚きました。この歳になっても、まだまだ知らないものってあるんですねぇ…
クリスマスキャロルとクリスマスソングはちがうの?
前章で説明したように、クリスマスキャロルとクリスマスソングは別物です。
クリスマスキャロルは、クリスマスの宗教的なものを題材にした歌であり、クリスマスソングは単にクリスマスホリデーシーズンの世俗的なものが題材の歌というふうに大まかに分けられます。
特に宗教的な意味もなくポップにクリスマス気分を歌い上げるものがクリスマスソングってことですね。
稲垣潤一氏の代表曲『クリスマスキャロルの頃には』のクリスマスキャロルとは?
というわけで、有名なクリスマスソング『クリスマスキャロルの頃には – 稲垣潤一』で歌われている、
♪ク~リスマスキャロルがぁ~
流れる頃にはぁ~♪
の歌詞は、
クリスマスキャロル(聖歌)が流れる頃、つまり、まんま『クリスマスの時期』を意味しているのですね。
そのまんまでしたね(;’∀’)
稲垣潤一氏『クリスマスキャロルの頃には』の歌詞
今回この歌に触れて、つい歌詞を知りたくなりました。
こちらから確認できます。
興味のある方は、どうぞ☆
まとめ
クリスマスキャロルは、小説と歌の2つあり、小説はディケンズの名作のこと。
歌のクリスマスキャロルとは、宗教的な意味合いのある歌ってことでした。
クリスマスがテーマのハリウッド映画を見ると、キリスト教的な習慣を覗き見ることができますね。
なぜだか、欧米のクリスマスは暖かさを感じます。
それはやはり、宗教的な意味合いがそう感じさせるのかもしれませんね。
今年もそろそろクリスマスがやってきます。
みなさま、
HAPPY MERRY CHRISTMAS!!
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